2011年12月31日土曜日

今年の十冊

今年は対して本を読めなかった一年だった。取り敢えず印象に残っているものを更新してみよう。



■ハチはなぜ大量死したのか




2005年以降、北米では養蜂がコロニーごと全滅もしくは失踪してしまう事件が発生している。この本は、家畜としてのミツバチを取り巻く自然環境、生育環境がどんなに深刻なものかが克明に記録されている。

当然といえば当然なのだが、みつばちの激減は採取できる蜂蜜の現象というよりも食料生産に決定的なインパクトを与えるようだ。なにせミツバチが居ないと私たちの食卓を彩る果物たちを効率的に受粉させることが出来ないからだ。

環境問題、食料生産などに興味のある人ない人のめりこめるだろう。




■マリファナはなぜ非合法か



「マリファナは合法化すべきだ!」
完全に釣られた。しかし、面白かった。
なぜだと思う?是非読んでみて。


■恋


元々、小説は殆ど読まない方だったが今年付き合っていた恋人が非常に読書家でその影響で今年は沢山小説を読んだ。その子が進めてくれた最初の本がこれだった。小池真理子が直木賞をとった作品。

倒錯的な恋愛と飾り過ぎずしかし非常に洗練された風景描写が印象的だった。




■死神の精度




主人公死神、人間の姿をしてターゲットに近づき七日間共に過ごし、その人間が死ぬべきかどうかを決める。そんな死神と6人の候補者が現れる短篇集。

テーマは死だが、コミカルであったり、寂しかったり、あたたかい気持ちになったりする。
最後の話で物語が一気につながり、思わず晴れやかな気持ちになってしまう。



■ハゲタカ


何の気なしに手にとってみたらのめり込み過ぎて一気にハゲタカ、ハゲタカ2、レッドラインと読みきってしまった。作品が進むたびに話が広がりすぎて純粋に金融スキームや駆け引きでワクワクする感じが薄れてしまうので、やはり一作目がオススメか。

企業買収の攻防、熱くなる!



■惡の華


漫画を一冊だけ。やられた。いいから読んでみって。





■マネーの進化史



信用制度、債権、株式、保険、不動産と金融商品にまつわる5つの章で構成される。様々な金融商品、システムが歴史的要請に従いどの様に生起してきたのかを綴っている。
改めて金融というスポットライトを当てて16世紀以降の世界史を眺めると、戦争を始めとする政治的な要請により金融が発展してきた事がよくわかる。
中々、濃い一冊。



■ルワンダ中央銀行総裁日記 増補版




個人的には今年一番気に入った本。途上国の開発に携わりたいと考えている人には是非手にとってもらいたい。
国際開発と言うと世銀や国連とまでは連想する人が多いだろう。さらに、貧しい人を救いたいと言う心からこうした道を志す人も少なくない。しかしながら、杜撰な経済運営により困窮している国が一体どうやって建てなおされるのかイメージを具体化するのは難しい。そんな人に是非手にとってほしい。

基本的なマクロ経済学、国際経済学、銀行業務を心得ている職員が国内に全くいないルワンダに飛んだ服部がその経済の立て直しに奮闘する様子が具体的に描かれている。

BOPビジネスや経済発展に関わるソーシャルビジネスに色めき立つ方々にも配りたい。

■夜は短し歩けよ乙女



森見登美彦を初めて読んだ。この本が一冊目でハマり、その後数冊読んだけれども今のところ森見登美彦はこれが一番好き。

独特の言い回しは好き嫌いが分かれるが僕は直ぐにはまってしまった。古めかしい装いの文体、うだつの上がらない男子大学生の気だるい日常、そして魅力的な女の子。彼の小説の殆どのがこの繰り返しだ。この本の終わり方はやや小っ恥ずかしく無理やりな印象を抱くが、それを補って有り余るほど、カラフルに描かれた京都の情景が素晴らしい。ぼくだって京都の夜をフラフラと散歩して回りたく成る。

2011年12月26日月曜日

客観的イケメンの不可能性定理

クリスマスに相手が居なかったブサメンならびにフツメン、および雰囲気イケメンに送るエントリー



客観的イケメンとは存在するのか?


TLで見かけたこの【客観的イケメン】と言う言葉に違和感を覚えたため筆をとった。

さて、イケメンという言葉と客観的という言葉をどのように解釈したら良いだろうか?

最初にイケメンという言葉を考えてみよう。これはどの様に使われているだろうか?
イケメンという言葉にはかっこいいだとか、男らしいだとか、爽やかだとかいろんな要素があるように思われる。随分勝手に使われているように見えないだろうか?
多くの場合人々は特定の要素Xがある閾値を超えた場合に人の事をイケメンであると表現している様に思う。酷く曖昧で、実に主観的な価値判断により特定の人Xは特定の人Yによりイケメンと呼ばれる。

では客観的イケメンとは存在しうるのか?

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きゃっかん‐てき〔キヤククワン‐〕【客観的】
[形動]

1 主観または主体を離れて独立に存在するさま。⇔主観的。

2 特定の立場にとらわれず、物事を見たり考えたりするさま。「―な意見」「―に描写する」⇔主観的。

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イケメンという言葉が多分にして主観的な判断に基づく言葉故に客観的イケメンという言葉に矛盾を感じざるを得ない。ひとつの問題は主観の集積は客観たりうるのかという事だ。

客観的イケメンと発した人物はこういった事はおそらく考えておらず、自覚的かどうかはさておき『社会の大部分の人がイケメンであると合意しうる容姿を兼ね備えた人物』といった意味でこの言葉を発していたのではないかと思われる。この社会の大部分の人が合意しうるという点を持って客観的と判断していいのかという点は疑問だ。99%の人がイケメンと同意したとしても1%が合意しない場合に、それは客観的と言うことができるだろうか?

また社会の大部分のという修飾語を付けたわけだが、その客観的イケメンが日本国内という定義域において『客観的イケメン』と判断されたとしても、他の文化圏において『客観的イケメン』と判断されないことは往々にしてありうる。それはつまり普遍性を担保できていないことになる。
この様に考えると既に定義からして矛盾をはらむ【客観的イケメン】とは存在し得ないと言える。

(q.e.d)


よろこべブサメンならびにフツメン、および雰囲気イケメン諸君!
客観的なイケメンなんて存在しない!
任意のXは誰かにとってはイケメンなのだ!

すべてを得ようとはせず自分を愛する人を捜すのだ!!!
(と書いたもののこのマッチング効率が酷く低いのがブサメンならびにふつめn(ryなのである嗚呼)


Reference 
フツメンの中のフツメン(偏差値50)って画像だとどれくらい? : TRTR(・Д・;) http://blog.livedoor.jp/roadtoreality/archives/51471359.html

2011年12月21日水曜日

論文発表、散歩

昨日は修士論文を所属する専攻のセミナーで発表した。

既存理論の関連から導いた推定方針とモチベーションは明確で分かりやすいとコメントを頂いた。
一方、発表に漕ぎつけるまでに推定自体にあっぷあっぷだったため、既存研究にない貢献の部分をより分かりやすく伝える事が出来なかった。また、推定結果の解釈ももう少し直観に訴えかける事例が浮かべばよかった。

推定手法や理論が難しくなったところで問われるものは変わらないと改めて認識した。

■新規性 ■価値
今までにない点はどこか?
貢献はどの程度価値あるものか?
そして、これらが分かりやすいかどうか。

もっと簡潔にエッジを立てて論文構成、プレゼン資料を作ろうと思う。




目的を定め、効率的にそれを解くという所作が日常生活から染みついている現代人の例にもれず僕も日々そうした生活方針をとって生きている (残念な事に専門分野においても明示的にせよそうでないにせよ日々最適化問題に直面している嗚呼)


然るに、目的なくどこかへ行くという行為はあまりした事がない。

しかし、この日は例外。徹夜明けで発表も終わった僕はどこか行ったことのない所へ行こうと思い立って神楽坂に初めて訪れた。




不思議な気分だったが目的なく初めて訪れる場所をきょろきょろしながらタラタラ歩くのは案外悪くない。普段よりも不思議と進める足も遅い。そもそも、初めて訪れる場所でも最近は周囲を具に見回しながら歩く事は少ない。

何時だってぼく、もしくは少なくない僕たちは目的地を定め、そこへの最短距離をiPhoneの画面で確認しながら、そして食べログで現地の旨い食べ物を探しながら歩いている。






街並みにワクワクしながら少し散歩をした後、以前から行ってみたいと思っていたBARがある事を思い出した。iPhoneを取り出し食べログで住所を確認し、GPSを駆使して最短距離でお店へ向かう。

結果は臨時休業だ。いつもの自分の行動形態に戻った途端にこれだとは何だか滑稽な日だったが悪くもないものだと感じた。次に目的ない散歩をするのは何年後になるだろう。

2011年12月16日金曜日

動学的パネルデータモデルで実証研究ができるようになるまで道標

■とりあえず


Ch7,8でGMMをさらっと復習してCh10,11でパネルの基礎をラーニング



■動学的パネルの理論習得に着手


第2章の定常な動学的パネルデータ分析で Difference GMM やら System GMM やらをラーニング


Baltagiさんの動学パネルの章をつまみ食いしつつ。


■元論文にもあたってみる

Difference GMM はこちら

Arellano and Bond (1991)
"Some tests of Specification for panel data: Monte Calro evidence and an  Application to Employ Equations"
http://restud.oxfordjournals.org/content/58/2/277.short


System GMM はこちら

Blundell and Bond(1998)"Initial conditions and moment restrictions in dynamic panel data models"http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304407698000098 


■stataの動かし方を簡単にラーニング



初動をマスターするにはこれがピカイチだよね
お金を出したくない方はこんな物も落ちているからネットって素晴しい

ネコでもわかるStata入門
(PDF) http://www.econ.hit-u.ac.jp/~bessho/paper/02/stata1.pdf


■では、取りかかろう



 Cameron & Trivedi さんには Difference GMM に関してもかんたーーーんな理論とStataのコマンドとその推計例が載っている。これを参考にしながらStataのコマンドをラーニング

過去記事:"Microeconometrics Using Stata, Revised Edition が激しく便利すぎる件"
http://cltt-newtabs.blogspot.com/2011/10/microeconometrics-using-stata-revised.html

System GMM に関しては過去記事のリンクなんかを参照

過去記事:"System GMM推計まとめ"
http://cltt-newtabs.blogspot.com/2011/12/system-gmm.html

特に How to do xtabond2 なんかは分かりやすいかな。


てな訳で、これでだいたいざっくりと理論とstataの運用の最低限な所はラーニングできたのだろうか。もちろん、実証分析で知っておくべき基本的な所はしっている様な前提でだけどね。誰かの参考になればいいな~

さあ、貴方も明日から楽しい実証らいふ。


■例えば

東大の澤田先生がRIETIに援助と経済成長に関する実証分析でSystem GMMを使っている論文があるので覗いてみてもいいかも。

"援助氾濫と経済成長:クロスカントリーデータによる分析"
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/rd/013.html

How to do System GMM ( xtabond2 ) using Stata

■Stataを用いてSystem GMM  (Blundell and Bond (1998)) を行う文法

xtabond2 depvar L.depvar exo endo, gmm(L.depvar endo) iv(exo) 

  • depvar: 被説明変数 
  • L.depvar: 被説明変数の1期ラグ
  • exo: 外生の説明変数
  • endo:内生の説明変数

オプションのgmm()の中に内生変数を指定、iv()の中に外生変数を指定しないと推計が出来ないので、これは必ず指定しなくてはならない。

System GMM は動学パネルの階差方程式とレベル方程式をシステムとみなしてGMM推定する。
操作変数としては階差方程式にはレベルのラグを、レベル方程式には階差のラグを使う。

動学的パネルモデルのGMM推定におけるモーメント条件の数は時系列の標本サイズTに依存しているため、Tが大きいと操作変数が多すぎる問題が生じる(どういう問題かはここではスルー)。これを回避するために操作変数として使うラグの数を指定できるコマンドがある。

gmm(endo, laglimits(a b))

laglimitsを使うと使うラグの期をaからbまでと指定することができる。一般にTが大きい場合はラグを限定するのが望ましい。


■その他のオプション

twostep : デフォルトではonestep推計が行われているがtwostep推計を指定可能

robust : 頑健な標準誤差を指定



■インストール

xtabond2のコマンドはstataのバージョンによっては標準装備されていないため、Roodmanが作ったものをインストールする必要がある。

こちらを参照
http://ideas.repec.org/c/boc/bocode/s435901.html


■参考となる論文

Blundell and Bond(1998)
"Initial conditions and moment restrictions in dynamic panel data models"
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0304407698000098


D.Roodman (2009)
"How to do xtabond2: An introduction to "Difference" and "System" GMM in Stata"
http://ideas.repec.org/p/cgd/wpaper/103.html

2011年11月26日土曜日

【TED】マルコム・グラッドウェル、パスタソースと幸せについて、を観て




http://www.ted.com/talks/lang/ja/malcolm_gladwell_on_spaghetti_sauce.html

素晴らしいプレゼンだった。

食品業界から『最高』のパスタソースは何か?というテーマで調査を依頼されたハワードがこの問題に取り組むことで得た教訓が紹介される。

結果から言うと『最高』のPasta Sauceなんて存在しないが、『最高』のPasta Sauce"s"は存在するって訳だ。

彼は人々の選好の多様性を重視した。
最高に旨いって思われるペプシの糖度って何だ?って考えて糖度を変えたペプシを沢山の人に試飲させて評価させる。仮説じゃ正規分布の様に一番旨いはずの糖度に人気が集まるはずだったが、データは驚くほどRandomだった。多くの人に受ける『最高に旨い糖度』なんて存在しなかった。トマトソースだって同じ話だ。

じゃあどうするかって?

たった一つの味、製品でUniversalに受けるなんて発想を辞めることだ。
今、僕達がスーパーにいって眼前に広がるのは非常に多様な商品群だ。いろんな味のパスタソース。塩っぱい、酸っぱい、薄い、濃いetc
たった一つの味で皆に受ける事を目指すのを辞めることだ。多様なセグメントごとに多様な味を提供することだ。

今ですら当たり前の概念だが、2,30年前はそうではなかったんだなあと関心。


他にも、人々は本当に自分が何を欲しているか分かっていないから彼らに欲しい物を聞いても革新的なものは生み出せないって話とかもされてるけど、それは動画でよろしく。

あートマトパスタ食いたくなってきた。

2011年11月19日土曜日

ものぐさが憂う昨今のライフハック事情



先日はてブのトップに載っていたこちらのエントリーを見て昨今のライフハック事情に対して抱えていた不満を思い出すなど。

iPhoneのカレンダーとEvernoteのチェックリストで生活習慣を改善しよう   http://www.func09.com/wordpress/archives/1376

始めに断っておこう。リンク先は良質なエントリーだ。
タスクの殆どをカレンダーに紐付けてカレンダーにそって生活することで規則正しい生活を享受しようというものだ。ただし、iPhoneやEvernoteを使っているだけで内容自体は目新しくはない。

こちらのエントリーを見て何を思ったかと言うと『めんどくさすぎね??ってかそう云う管理が出来るような人ってこう云う補助輪なくても比較的勤勉な生活が送れる人だよね?オレみてぇーなぐうたらには云々カンヌン』って事だ。


僕が思うに最近のライフハック系のtippsは妙に凝りすぎている。ある分野に人気が出て新しい発見がドンドンされて段々と精緻化してくると重箱の隅をつつくような細々とした方法論が溢れてくるのは研究と似たようなものだろうか。


何れにせよ、ライフハックオタクはライフハック自体をレジャーと捉え楽しんでいる分には多いに結構だが果たしてそこまで生産性が上がっているのだろうかというエントリーが少なくないなあと言うのが最近の感想。

良いものはやはりシンプルである。

2011年10月21日金曜日

視覚的に世界経済を把握できる Worldmapper が楽しすぎる件

Worldmapper:The world as you've never seen it before.


知りたい変数に関して各国の相対的なシェアなどを国の面積に反映して世界地図を作ってくれるコチラのサービスが面白い。何はともあれ見てみよう。



■Killed by Disasters: people killed by disasters / year (1975-2004)




■Killed in Earthquakes: people killed by earthquakes / year (1975-2000)




災害、地震で死んだ人たちの数。人口規模が大きいところが大きくなるのは当然っちゃ当然だが、災害ひとまとめと地震分けてみると、分布が違うのは面白い。




■Undernourishment in 1990





■Undernourishment in 2000




栄養失調な人々の数。
中印はまだ発展段階、人口規模も大きいので大きな面積を占めている。人口が少ないわけではない先進国各国は殆ど線みたいになっている。
1990年と2000年を比べると若干中国が小さく、アフリカが大きくなっているように見える。北欧のあたりのふくらみは何だろうか?





■Internet Users in 1990



■Internet Users in 2002




1990年だと一般にインターネットが使えた人自体非常に少なかったのでそのほとんどが先進国、特にアメリカに分布している事がわかる。およそ7割程度をアメリカが占めている。

一方2002年になると随分、いや結構驚くほど世界的に普及したのだなあと感じる。中印、東南アジアの普及は著しいように見える。一方で、以前としてアフリカはそういった段階にまだないということだろうか。




■てなわけで


ぱーっと見てきたわけだが、ほかにも色々あるサイトで面白い。中高生なんかに世界の現状をざっくりと肌感覚を得るためにお勧めしたくなる様な地図ばかりだ。

ただし人口規模を調整していていないものが多いので、人口が多い国がでかめに出る傾向はあるのでそれを加味してみていく必要はある。

学部1,2年のゼミとかで議論のネタに使ってみてもいいかもしれない。

2011年10月19日水曜日

Microeconometrics Using Stata, Revised Edition が激しく便利すぎる件



Microeconometrics Using Stata : Cameron & Trivedi

Stataを使って実証分析を実際に行って行く段階で非常に役立つテキスト。辞書としても有用。


1. Stata basics 2. Data management and graphics
でStataの基本的なコードをおさらい出来る。散布図を作ったり、基本統計量を作成したり、ループやグローバルマクロなど。


2 以降は
OLSやGLS、GMM、パネルなどLinear regressionから始まり、BootstrapやML、Discrete choice と基本的な分野があらかた網羅されている。また検定についても章を割いている。

基本的な構成は各章、理論の”簡単な”おさらい→ Stataの文法 → 推計結果の数値例 となっていて非常に簡潔。 Stataにはhelpコマンドでコードの説明が出てくるがそれよりも分かりやすいし、何より実際の数値例とコードも書いてあるので理解が進みやすい。(っていうかStataのヘルプって分かりにくくね?? Nested logitのhelpとか結構謎だったんだけどw)


意すべきは
理論のテキストではないという事だ。理論の”簡単な”おさらいは各章設けられているが初見の計量手法をここを読んで学ぶことは殆ど出来ない。あくまでも学んだ計量手法を実際に運用する際に非常に役立つテキストという事だ。


合わせて読みたい
のはやっぱりWooldridgeだろうか。ちょうどレベルも似たような感じで相性がいい様に感じる。Wooldrigeは2nd editionで大幅に増量していて新しく買うなら2ndを強くオススメします。

2011年10月18日火曜日

R&Dと生産性に関する実証研究

Measuring the Returns to R&D    Bronwyn H. HallJacques MairessePierre Mohnen 
Issued in December 2009  NBER Working Paper No. 15622


これを読んでいるのでちょくちょくレビューしていこう。WPなのでリンク先からDLできる。R&Dが生産性にどのように影響しているかは非常に重要なトピックだ。
このWPでは、R&Dのリターンを計量的に分析している既存研究を非常に首尾よく俯瞰している。

Abstract
We review the econometric literature on measuring the returns to R&D. The theoretical frameworks that have been used are outlined, followed by an extensive discussion of measurement and econometric issues that arise when estimating the models. We then provide a series of tables summarizing the major results that have been obtained and conclude with a presentation of R&D spillover returns measurement. In general, the private returns to R&D are strongly positive and somewhat higher than those for ordinary capital, while the social returns are even higher, although variable and imprecisely measured in many cases.

マクロレベルの話をすると
生産性が長期の経済成長率の大部分を決める事は明らかになってきている。そのため生産性を左右するR&D投資を理論、統計的に分析する事は国の豊かさを議論する上でも重要だ。

90年代を待たずして長期的な経済成長率の源泉が技術進歩であることは新古典派のマクロモデルで明らかにされていた。また、技術進歩が経済成長に与える影響も実証的に数多くの研究がなされてきた。一方、技術進歩が長期的な経済成長に影響を与える事は解明されつつも、どの様なメカニズムで技術進歩が起こるのかは理論的には明らかで無かった。

こうした技術進歩を内生的に決定するモデルはRomer(1990)などの内生的成長理論に始まり、技術進歩のプロセスがより詳しく理論化されてきている。内生的成長理論の文脈で行くとR&Dには外部性があることになるので市場均衡は最適にはならない。こうした場合、R&Dなどに補助金をかける事でパレート改善する事が出来る。こうした政策を設計する場合でも、R&Dの生産性や収益率に対する寄与を計量的に把握することは重要だ。


一方
産業レベル・企業レベルでの話をすると実証研究もマイクロデータの整備、計量手法の改善により精緻化が進められている。(ボリュームが圧倒的に違うのはひとえに私の背景知識の差を反映している。wwww)



誰がどんな事に興味がるかって言うと
Policy maker は社会的なリターンに興味があるだろう。内生的成長理論のところでも指摘した通り、個々のR&D実行者がその投資を実行するインセンティブを理解して政策を組む必要があるからだ。一方で、Economistや企業の意思決定者たちは特に後者に興味があるだろう。なぜなら、ほぼ無限個あるR&D投資戦略の中でどれを取るべきかを評価しポートフォリオを組まなくてはならないからだ。ってな事に触れられている。


と言う訳で軽くintroductionに触れながら一回目。メソドロジーは次から触れるかも(予定は未定である。

2011年10月12日水曜日

ベストプラクティスはいつもベストか?

(画像はコチラから参照)


統計分析を行う上でしばしば注意しなくてはならない問題にサンプルセレクション・バイアスと言うものがある。
私たちがある集団Xに関して事象Yを統計的に主張したい時、最初にすることは何だろうか?もちろん、サンプルを集めることだ。このサンプル集めに偏りがある時、どういった問題が起きるだろうか?

例えばある日、講義に出席している生徒に対して日頃の出席率を調査したとしよう。仮に出席者たちが日頃の出席率を正直に答えたとしても受講者全体の出席率を正確に把握することは出来ない。
なぜか?たまたまその日欠席した受講者のデータが欠損しているからだ。そして、その日欠席している人たちは恐らく日頃の出席率も低い傾向があるだろう。この方法で調べた受講者全体の出席率は高めに出てしまう訳だ。




このように偏ったサンプルを大真面目に統計処理して導き出された主張は、しばしば過少評価、過大評価、はたまた全く意味のない主張となってしまう。


さて、MBAのコースなどでしばしば行われるケーススタディはこのサンプルセレクション・バイアスを回避できているだろうか?

『ベストプラクティスに学べ』

巷にはジョブスの語録や仕事術みたいな本が溢れかえっている。確かにジョブスは偉大だ。これは疑いようがない。しかしながら、我々が見聞きするベストプラクティスを提供してくれる企業や偉人はどんな集団だろうか?明らかに生存者バイアスが掛かっている。ブライテストな集団が生き残り、ベストプラクティスが世間に広まる。

ベストプラクティスを提供してくれるブライテストな企業の事例ばかりを見ていてもそれはごく限られた集団の特性を拾っているだけで、例えばコンサルタントやMBA取得者、政策決定者が向き合わなくてはならない『その他大勢』の企業の特性に合う示唆を提供しているとは言えない。

偉大な成果から学ぶことは否定されないが、ブライテストじゃない集団がベストプラクティスをそのまま鵜呑みにしたところで失敗の可能性がある事に、少なくともバイアスがかかっている事には自覚的でなくてはならない。

2011年9月15日木曜日

基本的なデータセットへのリンク集

前回はリンク集のリンク集を作りました。
今回はそれぞれのデータセットから代表的なものを具体的に紹介します。


■Penn World Table
PPP調整済みGDPのデータはココを参照されることが多いです。
一人当たり所得の国際比較などを行うときに必要になります。


■Source OECD
OECD諸国のマクロデータが入手できます。World Development Indicatorよりも詳細に情報が手に入るそうです。


■OECD StatExtracts
GDPや貿易などOECD諸国の基本的なデータが入手できます。SourceOECDとあわせてどうぞ。


■Barro-Lee Educational Attainment Dataset
教育、人的資本蓄積に関するデータとして広く参照されるデータセットです。


■World Bank dataset
国、トピック、指標ごとにデータセットを検索できます。

■World Tables Dataset Guide
上とあわせて参考。こんなのが手に入るらしいです↓

Dataset Variables

Dataset variables, and variable categories (in order of appearance on Country Pages) are as follows:



■The PRS Group Database
Political Risk Service と International Country Risk Guideのデータが入手できます。
クロスカントリーで政治的な安定度などの指標を手に入れることが出来ます。


Global Price and Income History Group
1600年代などかな〜り昔のクロスカントリーのデータが入手できるようです。


取り敢えず今日はこんくらいで。

2011年9月13日火曜日

実証に役立つデータセットへのリンク集:日本のマイクロデータ編

前回に引き続きデータセットへのリンクを紹介します。
今回は、日本のマイクロデータに関するリンクをまとめます。


■東京大学社会科学研究所社会調査データ(SSJDAアーカイブ)


核種調査機関から寄贈された調査データを実証に使える形でアーカイブしています。通常、調査機関などがアンケートを実施する場合、分析が達成されるとデータが破棄されることがありますが、そうしたデータの寄贈を募り研究に役立てているそうです。

学部生のアクセスは一部制限。



■一橋大学 経済研究所 社会科学統計情報センター
住宅統計調査、就業構造基本調査、社会生活基本調査、全国消費実態調査の個票データを匿名化したうえで提供しています。

学部生のアクセスは一部制限。



■家計経済研究所「消費生活に関するパネル調査」
若年女性の生活実態を把握するためのパネルデータセット。3000人を追跡調査。1993、1997,2007と長い期間に渡り追跡調査が行われているのでパネル分析を行う上で有益。

学部生は使用できません。教員、院生は可能。シンクタンク研究員は一部制限。



■慶應義塾家計パネル調査
2004年から毎年全国4000世帯、約7000人を対象にしたパネルデータ。
前述のデータと違い男女ともにデータが使える点が利点。


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実証分析を実際に進めていく上でStataは非常に便利です。
Introductionにはこちらのテキストが非常におすすめです。参考までに。




実証に役立つデータセットへのリンク集のリンク集

実証研究をしていく上で悩ましいのはデータセットの入手です。
ここでは、実証分析を進めていく上で比較的よく使われるデータセットのリンク集を紹介します。

多くは国連や世銀、IMF、著名な研究者が公表しているフリーのデータセットですが、使う場合はきちん使用権限を確認し、リファーも忘れないようにしましょう。


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■東京大学 戸堂康之先生HPのリンク集


世銀やOECDなどの代表的なデータセットへのリンクが掲載されています。また、貧困・国際経済・経済成長に関するリンクも豊富です。基本的にクロスカントリーのデータセットが中心。非常に便利。公表されているデータを使う分には必要十分か?



■京都大学 遊喜一洋先生HPのリンク集
戸堂先生に引き続きクロスカントリーのデータセットは経済成長・発展に関するものが多いですが、日本国内の代表的なデータセットに関するリンクも豊富です。GDPや雇用、家計調査、物価など。



以上2つのリンク先から代表的なデータセットの殆どにアクセス出来ると思います。




■ Harvard R.Barro のHPデータセットリンク集
マクロ経済指標のパネルデータセットやEconomic disasterに関するデータセットなどが入手出来ます。



■Barro-Lee Educational Attainment Dataset
実証では『人的資本』をよく説明変数に使いますが代表的なデータがこちらです。平均修学年数や初等・中等・高等教育を受けた人の割合などがクロスカントリーで入手できます。

The Barro-Lee Data set (2011) extends our previous estimates from 1950 to 2010, and provide more, improved data disaggregated by sex and and by 5-year age intervals. It provides educational attainment data for 146 countries in 5-year intervals from 1950 to 2010. It also provides information about the distribution of educational attainment of the adult population over age 15 and over age 25 by sex at seven levels of schooling— no formal education, incomplete primary, complete primary, lower secondary, upper secondary, incomplete tertiary, and complete tertiary. Average years of schooling at all levels—primary, secondary, and tertiary—are also measured for each country and for regions in the world.   



との事。入っているデータは以下。



    The full dataset contains the following variables:
      Variable
      Description
      BLcode
      Barro-Lee Country Code
      WBcode
      World Bank Country Code
      region_code
      Region Code
      country
      Country Name
      year
      Year
      sex
      Sex
      agefrom
      Starting Age
      ageto
      Finishing Age
      lu
      Percentage of No Schooling  Attained in Pop.
      lp
      Percentage of Primary Schooling Attained in Pop.
      lpc
      Percentage of Complete Primary Schooling Attained in Pop.
      ls
      Percentage of Secondary Schooling Attained in Pop.
      lsc
      Percentage of Complete Secondary Schooling Attained in Pop.
      lh
      Percentage of Tertiary Schooling Attained in Pop.
      lhc
      Percentage of Complete Tertiary Schooling Attained in Pop.
      yr_sch
      Average Years of Schooling Attained
      yr_sch_pri
      Average Years of Primary Schooling Attained
      yr_sch_sec
      Average Years of Secondary Schooling Attained
      yr_sch_ter
      Average Years of Tertirary Schooling Attained
      pop
      Population
      pop15
      Total Population over 15
      pop25  Total Population over 25

より詳細に知りたい場合はこちらのpaperを参照の事。




■Oxford Markus Everhardt の開発・貧困に関する膨大なリンク集


開発経済学はなんといってもデータが重要になってきますが、このリンク集のデカさは圧巻。

参考までに My Top 10 Data links and Tools に含まれているデータは以下のようになります。
As of 13th April 2011, these are my personal favourites:

  1. Stata tool wbopendata which allows you to download entire 'topics' of data from the World Bank's archives. My littledo-file helps you to transform these into Stata long format (so that we can carry out panel empirics).
  2. Easy-to-use geo-spatial data (including a GDP measure!) from the G-Econ research project at Yale University.
  3. The latest World Bank World Development Report Conflict, Security and Development comes with a comprehensivedata file covering a wide range of sources.
  4. UN ComtradeTools and StataStata Daily blog suggests easy way of getting trade data (using UN ComtradTools) into Stata. See also my simple Stata 10 do-file with additional information.
  5. The Penn World Table (PWT) data compiled by the Center for International Comparison at UPenn (for the last time with version 7!) is still one of the standard resources for development economists.
  6. The World Bank Wealth of Nations dataset provides country-level data on comprehensive wealth, adjusted net saving and non-renewable resource rents indicators.
  7. The GTAP group at Purdue's AgEcon Department not only provides resources and tools for trade analysis but also free data on FDI, migration, CO2...
  8. The disaggregated ACLED (Armed Conflict Location and Events Dataset), compiled by the Centre for the Study of Civil War (CSCW) at the Peace Research Institute Oslo (PRIO).
  9. 'The' Data blog developmentdata.org by Gunilla Petterson at Sussex University. 
  10. Another excellent data blog DEVECONDATA by Masayuki Kudamatsu at IIES (Stockholm University)

こちらは @pta277 さんに教えて頂きました。ありがとうございます。



■JIPデータベース(Japan Industrial Productivity Dataset)
日本の経済成長と産業構造を分析する上での基本資料。少なくともJIP2006段階で
日本経済全体について108セクター[PDF:125KB]という詳細な産業別に、全要素生産性を推計するために必要な、資産別資本ストックと資本コスト、属性別(男女別・学歴別・年齢別等)労働投入、総生産と中間投入、などの年次データ(1970-2002年をカバー)と、貿易・規制緩和指標などに関する付帯表から構成されている。

との事。ちなみにリンク先のRIETIには他にも便利なデータセットが掲載されています。

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今回はリンク集のリンク集という事で更新しました。
まだまだ沢山ありますが取り敢えず基本的なものが揃っているようにも思われます。随時更新して行くと思います。

今回はリンク集のリンク集でしたが、次回はここで取り上げられたものの中から個別に重要なデータセットを取り上げて紹介したいと思います。

2011年9月2日金曜日

アジアの金融市場はどうなってきてるんだぜ?



今日のMcKinsey Quarterly でアジアの金融市場について触れられている。

顧客の嗜好の変化を金融機関との関係性、プロダクト、サービスニーズ、チャネルに基づいて分析している。分析にあたりアジア13カ国20000人の顧客を対象にデータを集めているようだ。


A preference for local institutions
  • Almost 81 percent of consumers in emerging Asian markets and 63 percent of consumers in developed Asian markets consider it important to deal with a local institution.(…) The preference for banking with local institutions is especially pronounced in the upper-mass-market and mass-affluent segments across Asia.3
  • We speculate that these changes reflect Asian consumers’ anxiety over the safety of foreign banks in the aftermath of the financial crisis. So multinationals face a clear challenge in repositioning their brands: they will need to invest in much deeper localization of products, services, and the overall customer experience. One way to do so is to shift from a reliance on expatriate managers and embrace local professionals, who should be better able to develop and execute a more relevant frontline, customer-centric model.

アジアの消費者は基本的にローカル(国内の)銀行を好むようだ。調査でも『ローカルの金融機関とうまくやってくのは大事だと思うよ』って答える人の割合は2007年に比べて調査対象のアジア各国で顕著に上昇している事が報告されている。こうした動きは金融危機後に顕著であり、海外の金融機関の安全性を疑問視してローカルな金融機関を選好するようになっているとのことだ。
膨張するアジアマーケットを考えると参入したい先進国の金融機関にとっては泣きっ面に蜂な調査結果な訳で、ブランディングの再考とより地域性を反映した製品・サービスの必要性を訴えている。
地元の金融機関を買収しちゃったりしたらいいんじゃないのかと思ったりもしたが、そういった事例を全く知らないので今度調べてみたい。


Lost loyalty
  • Despite high satisfaction levels, banks across Asia have seen a dramatic drop in customer loyalty since the 2008 crisis, with an average fall of 11 percentage points since 2007. In China, the percentage of respondents who said they “would recommend their financial institution to a friend or colleague” declined from 57 percent in 2007 to 47 percent in 2011. The Philippines (72 percent) and Thailand (71 percent) had the highest loyalty levels, while Japan is the least loyal market in Asia (13 percent).

金融機関に対する満足度は比較的高いものの、ロイヤリティは顕著に落ちてきているようだ。
『お友達や同僚に自分の使ってる金融機関をおすすめしたいか?』って調査に対してYESと答えた人の割合は、当該地域で平均して11%も下がっている。


ちなみに最低だったのが日本の13%ってのは何を反映しているのだろうか。

  • An immediate outcome of this reduced loyalty is a marked increase in the number of banking relationships across pan Asia—up by 22 percent, from 2.7 in 2007 to 3.3 in 2011. In some segments, the increase was even higher: mass-affluent customers in developed Asian markets reported having 4.7 banking relationships in 2011, compared with 3.6 in 2007.


このロイヤリティの低下によってより多くの金融機関と関係を持つようになってきているようだ。 さきの調査で日本はロイヤリティに関しては最低のランクだった訳だが、これを反映してい多数の金融機関を使い分けていたりする事実はあるだろうか。あまりイメージはない。


  • Paradoxically, even as Asian consumers engage with a broader variety of financial institutions, they say they would still like to consolidate their banking relationships. The proportion of respondents who agreed that they would “prefer to deal with one financial institution for all of their needs” jumped in China from 41 percent in 2007 to 58 percent in 2011 and in Hong Kong from 47 percent in 2007 to 53 percent in 2011. The result suggests there is a big opportunity for banks that can develop a compelling offer.

とはいえ、複数の金融機関を使い分けるのは煩雑なわけで、必要な金融サービスを一つの金融機関で済ませてしまおう言うニーズは2007年以降高まってきている。

顧客の引き合いで競争はより激化するだろうが、よりより製品・サービスの開発にはつながるだろう。





Much more cautious about borrowing
  • Consumers across Asia say they are far more reluctant to borrow since the onset of the global financial crisis. The number of respondents across Asia who agree that “borrowing is always risky” jumped to 70 percent in 2011, a 27 percentage-point increase from the 43 percent of consumers who agreed with this statement in 2007.
  • In several major markets, the increase in the number of respondents who agreed that borrowing is always risky was even more striking: it more than doubled in China (from 39 percent in 2007 to 84 percent in 2011) and in Hong Kong (to 69 percent), and doubled in Taiwan (to 60 percent). From the perspective of credit products, despite the relative aversion to borrowing, the high-growth economies of developing Asia will continue to offer opportunities for consumer finance, especially mortgages and automobile loans.

金融危機後は借り入れに対してもかなり慎重な姿勢を取るようになっている。『借入って常にリスクをはらむよね』って思う人は当該地域で2007年の43%から70%に上昇している。どうでもいいが、この質問の立て方がどうなんだと私は思うけれど。
一方、借入意欲が冷え込んでいるとは言え成長著しい地域であるため、mortageやautomoble loanに関しては依然として市場性があるとの事だ。



Arrival of new channels
  • Asian consumers are being weaned from brick-and-mortar branches: for the first time since McKinsey began conducting the survey, 13 years ago, bank branch usage has dropped, plunging by 27 percent on average across Asia between 2007 and 2011.
  • This drop has been matched by an uptick in Internet and mobile banking, a trend particularly pronounced in developed Asian markets, such as Hong Kong, South Korea, and Taiwan. 

インターネットバンキングやモバイルバンキングの利用も盛んになってきている。当該地域の顧客らはウェブを介したチャネルや現実の支店といったチャネルと複数のチャネルを用いている。

  • To win in the multichannel environment, players need to identify what role each channel will play, given technology trends and shifts in user behavior. 

そのため、それぞれのチャネルに対して顧客が何を求めているのかにより一層の注意が必要となってくる。 かつウェブを介したサービスのトレンドの変化は速いのでこれに適切にかつ迅速に対応し続けなくてはならない。



ABIresearchが昨年出した予測も、アジアにおけるモバイルバンキング市場の伸びを非常に高いものと評価している。



エマージングマーケットのモバイルバンキング市場はBOPのコンテキストでもよく触れられるものの今のところ日系金融機関が携わっている話を聞いたことがない。